The町長室

平成20年度施政方針

 私は、町長に就任以来、「思いやりのある政治」、「公平な政治」、「住民の声を聞く政治」を基本理念として、町民とともに歩む町政運営を心がけ、「より豊かで住みやすい活力あるまちづくり」に誠心誠意努力してまいりました。

新年度においても、「みんなで描こう21世紀のあじがさわ」を合言葉に、町民の皆様とともに鰺ヶ沢町発展のため、精一杯努力してまいる所存であります。

 さて、今日、中央と地方の格差拡大をはじめ、財政の窮乏、少子高齢化の進行による人口減少時代の到来など、我が町を取り巻く情勢は極めて厳しいものがございます。

 加えて、地方分権の名のもと、地方自治体は自己決定、自己責任による行財政運営を担うことも求められております。

 私は、こうした時代のなかにあって、町を地方分権に相応しい自治体として再構築していくとともに、社会の変貌に即した地域社会に変革していかなければならないと考えております。

 このため、私はまちづくりのキーワードとして、鰺ヶ沢町の「再生」を掲げ、町全体を改めてつくり変えていかなければならないと考えております。

 そして、その推進にあたっては、「財政の再建とスリム化を目指す行財政改革の推進」、「地方分権の主役である住民との協働のまちづくりの推進」、そして、「地域産業と地域経済活性化のための地域の再生」の3本の柱を掲げております。

 現在、「行財政改革プラン」の策定を先行して進めており、昨年7月から町行政改革推進委員会において、議論いただいているところでありますが、このほど同委員会から半年に及ぶ議論を踏まえ、中間答申をいただいております。

 中間答申では、財政再生団体転落の危機にある鰺ヶ沢町の極度の財政難を乗り切るためには、現行の行政サービスを抜本的に見直し、人口1万3千人の人口規模、財政規模に応じた、いわゆる身の丈に応じたレベルまで大幅に縮小すること、また、町民生活を営む上で必要な生命、身体、財産、またこれに類する行政サービスを確保するため、自治体財政健全化法における再生団体への転落回避を全力で取り組むべきとした一方で、骨身をけずる痛みを伴うだけのマイナス志向の改革だけではなく、住民とともに地域を再生させるためのプラス志向の改革についても積極的に取り組むべきであると述べられております。

 町では、この中間答申を重く受け止め改革に取り組んでまいりますが、その一環として、本年4月1日からの施行を目途に、庁内組織機構の改革に着手することと致しました。

 今回の組織機構改革は、政策の三本柱である、「行財政改革」、「協働のまちづくり」、「地域の再生」推進のための体制整備であり、行政課題への総合的な取り組みのための関係課の統合や、直面する課題への専担化を図るため、町長部局を現行の12課から8課2室へ再編するものであります。

 併せて、庁内各課の協力連携を図るため、政策調整会議の設置や関係課によるプロジェクト化など横断的な連絡調整機能を高めてまいります。

 なお、組織機構改革の具体的な内容につきましては、それぞれの部門ごとに申し述べたいと思います。

 それでは、次に政策の3本柱それぞれの基本方針について申し上げます。

 始めに、行財政改革について申し上げます。

町では、新年度予算として、昨年度比3.2%減の68億2千3百万円の予算を編成致しました。

 予算編成にあたっては、町債発行の抑制と定員適正化計画にもとづく人件費の抑制、職員給与のカットなど歳出削減の方策を講じ、政策的な経費も大幅に押さえた予算となっております。

 一方、歳入においては、地方交付税に含まれる事業費補正の減額による大幅な減少を解消できず、昨年に引き続き、やむなく4億6千4百万円の赤字予算を計上するに至りました。

昨年12月に施行され、20年度決算からの適用となる自治体財政健全化法においては、自治体財政の破綻を意味する財政再生団体転落についての指標が示されており、町財政の立て直しはまさに待ったなしの状態であります。

 このため、町では財政再建を徹底して行う担当部署として新たに財政対策室を設け、行政改革推進委員会による中間答申に基づき、財政再生団体への転落回避を大命題に、行政サービスの抜本的な見直しとして、施設運営を含む全ての事務事業をゼロベースを起点に、年度途中であっても徹底した行財政改革に取り組んでまいります。

 次に、協働のまちづくりについて申し上げます。

 これまで町では、各地区の公民館を拠点に、人づくりやコミュニティづくり、地域性や資源を活かした地域づくりに取り組んでまいりました。

 現在では、地区によって進捗の差はありますが、多くの町民の皆さんが地域づくり活動に対し理解を示していただき、地域発想の取り組みが様々行われているところであります。

 地方分権は、行政と住民が連携し、ともに担い手となってまちづくりに取り組むことが必要なことから、新年度においては、これまでの取り組み実績をもとに、産業、福祉、保健、教育、生活基盤等、行政全般にわたる協働の関係をより高めてまいりたいと考えております。

 このため、これまで希薄だった庁内全課と地域との関わりを密接にし、地域の課題を共有しながらまちづくりを進めるための拠点として、地区公民館の機能をさらに高めた地区センターとしての開設を目指し、その体制づくりのため、これまで地区公民館に配置していた10名の職員のうち5名については新たに設置する政策推進課に配置致します。

 また、町民が町政の大きな課題をテーマに議論する町民主導の会議として、仮称町民会議の設置を検討するとともに、自治条例を含めた住民主体のまちづくりのための住民参加のあり方についても検討してまいります。

 次に、地域の再生について申し上げます。

 地域産業、地域経済の活性化を考える上で、鰺ヶ沢町の山、川、海の三拍子そろった地域資源は質、量ともに他の自治体と比して極めて豊かでありますが、海岸部から山間部までそれぞれ特徴を持った5つの地区で構成されていることから、地場産品発掘や地域ブランド化など全町的な取り組みはもちろんですが、各地区の特性に応じた取り組みも極めて有効であります。

 新年度においては、庁内各課が地域との関わりをより密接にすることから、各地区の住民との協働により地域資源を掘り起こすとともに、地域からの発想による活性化に取り組んでまいります。

 また、こうした地域での取り組み、また、全町的な取り組みを推進するため、まちづくり各分野の有識者等で組織する、仮称鰺ヶ沢町地域再生委員会を設けるとともに、弘前大学との地域連携を大いに活用してまいります。

 次に、町再生のための各般の施策について、申し上げます。

 まず、農林水産業の振興と観光振興、商工振興について申し上げます。

 これまで町では、農林、水産、観光、商工の産業部門の振興については、それぞれの担当課が個々に取り組んでまいりました。

 しかし、現在は生産、加工、流通、販売までを一貫して取り組む第六次産業の時代と言われていることから、新年度においては、産業部門を統合した産業振興課を新たに設け、総合的に取り組むことと致しました。これを機に、これまで進めてまいりました特産物のブランド化への取り組みも一層力を入れてまいります。

 また、米、野菜、りんご、魚介類など、数量、種類とも豊富な鰺ヶ沢町では、大方の食材は地元供給が可能であり、今日、中国産餃子への薬物混入に見られるように、食の安心、安全が問われる中で、大きな強みとなっております。

 このため、鰺ヶ沢町の気候と風土で育ったおいしく安心・安全な農産物や水産物など、地元産食材を大いにPRし、地元消費はもちろん、町外での消費拡大についても力を入れてまいります。

 一方、農業においては、季節ごと、また、地理的、気象的に異なる地域を有する鰺ヶ沢町においては、従来の画一的な取り組みではなく個々の地域に応じた取り組みが必要であると思います。

 また、国土保全を考える上でも、高齢化、過疎化する農村の活性化が叫ばれていることから、新年度においては、農村、地域農業の観点から、改めて農業のあり方について検討してまいりますとともに、高齢化、過疎化の傾向にある農村集落の活性化を目的に、深谷地区を対象とした調査研究事業を引き続き実施してまいります。

 併せて、有機栽培推進の一環として、弘前大学との連携で進めている汚泥たい肥の実用化についても継続して取り組んでまいります。

 次に、観光振興について申し上げます。

 まず、鰺ヶ沢町の観光戦略となる「白神ツーリズムプラン」については、平成19年度から財団法人電源地域振興センターが行っております、「観光振興戦略に関する調査報告書」をもとに、年度内の策定を目指してまいります。

 また、平成22年度の東北新幹線新青森駅開業をにらみ、町観光協会や宿泊施設などと協力連携を図りながら、地域資源を活かした「食と観光」による滞在型観光を推進してまいりますとともに、県との協力連携を図るため県観光局への職員派遣を継続致します。

 さらに、産業振興課内に資源活用班を設け、物産開発や町特産品のブランド化を進めるとともに、グリーンツーリズムや農家民宿を活用し、農林水産省ほか二省が実施する「子ども農山漁村体験受け入れ事業」の平成21年度認定に向けて取り組んでまいりますとともに、首都圏からの修学旅行誘致や長期滞在型観光を推進してまいります。

 次に、商工振興については、町商工会と企業誘致を含めた地域経済の活性化に関しての定期協議の場を設け連携強化を図るとともに、駅前商店街の活性化に向けた各種事業、イベントに対する支援、また、舞戸商店街と町内商店、観光等の情報を提供するセンター機能を舞戸公民館へ整備することについても検討してまいります。

 次に、福祉・医療・保健の充実について申し上げます。

 今さらながらでありますが、日々の生活のなかで「健康」が大きく注目されております。

 生まれた子供が元気にたくましく成長し、成人後は社会を支える大きな原動力になり、そして、老後ゆったりと安心して暮らすには、出生から老後まで、「健康」はまさに生涯にわたるキーワードであるとともに、一貫した取り組みが必要になってまいります。

 一方で、少子化対策、介護を含めた高齢者対策、障害者福祉、さらに、新年度よりスタートする生活習慣病予防対策としての特定健診や、後期高齢者医療制度への対応など、社会保障費の増蒿とともに保健福祉行政は複雑多岐にわたり、これまでのような個々の取り組みでは対応できない状況となっております。

 このため、保健、医療、介護、福祉が一体となった包括ケア体制を強化するため、保健福祉課と国保介護課を統合して健康福祉課を設け、総合的に取り組んでまいることと致しました。

 また、少子化対策として、幼保一体化の「認定こども園」の平成21年度開設検討と、母子センター整備に向けての取り組みを進めてまいります。

 次に、病院事業について申し上げます。

 全国の自治体病院においては、医師不足と国の医療制度改革による診療報酬の引き下げにより極度の経営難に陥っており、地域医療は崩壊の危機に瀕しているといわれております。

 町立中央病院は、西北五地域保健医療圏の西部地域の医療を広域的に担う公的病院でありますが、他の自治体病院と同様、医師不足や患者の減少などが大きな要因となり平成15年度決算から赤字に転じ、平成18年度決算では不良債務が発生するなど、採算面で極めて厳しい状況にあります。

 このため、新年度においては、国のガイドラインに基づき年度中に「改革プラン」を策定してまいりますとともに、町における病院のあり方についても検討してまいります。

 また、現在、計画の見直しを行っております、自治体病院機能再編成については、つがる西北五広域連合による推進を図ってまいります。

 次に、教育環境の充実と向上について申し上げます。

 まず、学校教育については、変貌し続ける社会で「生き抜く力」を身につけさせるとともに確かな学力と豊かな人間性、健康と体力を育んでいくことが必要となっております。

 このため、子供たちにとって安全・安心な学校環境づくりを進めるため、仮称地域学校連絡会議の設置を検討してまいりますとともに、新年度においては、中学校でのIT機器の更新、いじめ等に対応する教育相談体制の充実などを図ってまいります。

 また、少子化による出生数の減少や木造校舎の老朽化、教育環境低下の懸念を踏まえ、小中学校の統廃合について具体的に検討してまいります。

 さらに、教育課内の企画指導、文化財保護、スポーツ振興の各班を社会教育班に統合し総合的な社会教育の推進を図ってまいります。

 次に、消防・防災行政についてでありますが、住民が安心して生活することができる、災害に強いまちづくりのため、総務課内に新たに防災班を設け、町地域防災計画の見直しを行い体制の整備を図るとともに、全町内会に整備した自主防災組織と連携した防災訓練を行うなど、災害に強いまちづくりを進めてまいります。

 また、平成19年度内に策定される中村川改修計画の早期実施を働きかけてまいりますとともに、国、県の支援を受け中村川洪水ハザードマップを作成し、災害に対応してまいります。

 一方、消防行政については、消防広域化推進計画への対応と、高度救急車の更新、救急用設備の購入を図り、救急体制の充実を図ってまいります。

 次に、生活環境の整備について申し上げます。

 まず、生活関連道路である町道については、引き続き整備を図ってまいりますとともに、「山子・黒森線」につきましては、改良事業の実施に向け、努力してまいります。

 また、町営住宅につきましては、鳴戸団地の8戸建て替えと、省エネモデル住宅2戸を整備してまいります。

 次に、水道事業について申し上げます。

 まず、上水道事業については、安定的供給と健全運営へ努力してまいりますとともに、簡易水道との統合を視野に入れた統合基本計画を策定するほか、将来見通しを分析・評価し水道事業の将来像を示すビジョンを策定してまいります。

 また、公共下水道事業については、引き続き管渠工事を実施していくとともに、加入率向上に努めてまいります。

次に、七里長浜港の建設促進については、南防波堤の延伸等、整備拡充が進められておりますが、年ごとに貨物取扱量が伸びており物流港湾として利用促進が図られてきております。

 新年度においては、貨物取扱数量の数値目標である、17万トン達成のため、関係機関、諸団体との連携を図るとともに、引き続き木材輸出の可能性について検討してまいります。

 一方、高速交通の整備促進については、一般国道101号「鰺ヶ沢道路」の早期完成と、「西津軽能代沿岸道路」の早期着工、完成について国、県に対し強力に要請してまいります。

次に、企業誘致の推進について申し上げます。

 企業誘致の一つとして検討している、「RI・研究所等廃棄物処理施設」については、このほど国会へ法案が提出されました。

 今後は、法案通過後の独立行政法人日本原子力研究開発機構法改正を踏まえ、新たに検討委員会を設置するとともに町民説明会を開催し、慎重に判断してまいりたいと考えております。

 また、鰺ヶ沢町への誘致が可能な企業についても調査を進めてまいります。

 終わりに、再三にわたり申し上げておりますように、今、地方はかつてない厳しい状況を迎えております。しかし、そこで立ち止まっていても何の解決にもなりません。

 冒頭で申し上げましたように、行政改革推進委員会の中間答申では、骨身をけずる痛みを伴うだけのマイナス志向の改革だけではなく、住民とともに地域を再生させるためのプラス志向の改革についても積極的に取り組むべきであるとの提言をいただいております。

 厳しい時代ではありますが、私共町民が大同団結し、活路を見い出していかなければ、光明はさしてまいりません。

どうか、議員各位並びに町民の皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、所信の一端といたします。

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平成19年度施政方針

 私は、町長に就任以来、「思いやりのある政治」、「公平な政治」、「住民の声を聞く政治」を基本理念として、町民とともに歩む町政運営を心がけ、「より豊かで住みやすい活力あるまちづくり」に誠心誠意努力してまいりました。

特に、「財政再建と行政のスリム化」、「住民の参加と協働」、「地域の再生」の3つについては重点的に取り組んでまいりました。

 なかでも、財政再建については、新規事業の抑制と普通建設事業の縮小等により、プライマリーバランスの黒字堅持に努めてまいりました。

 また、平成11年度と比較して約6億円、8年間の累計では約21億円にのぼる普通交付税通常分の削減に対しては、事務事業、施設管理、補助金等の見直しにより、徹底した経費の削減に努めてまいりました。

 さらに、第3次定員適正化計画による職員の削減と臨時職員の大幅削減、機構改革に伴う班制導入を図り、限られた人員で住民ニーズに対応するなど、行政のスリム化にも努めてまいりました。

 一方、まちづくりの主人公は住民であるとの認識に立ち、住民の参加と協働によるまちづくりを進めるため、行財政状況の公開をはじめ、様々な機会を通じて町民との情報共有を図るとともに、平成13年度には町民の参画による第4次鰺ヶ沢町長期総合計画を策定致しました。

 さらに、各地区の公民館に配置した職員による各地区、各町内会の地域活動への支援により、今日に至っては、多くの方々に地域に目を向けていただけるようになりました。

 また、地域独自の発想により様々な取り組みが行われているとともに、防災や福祉、防犯などの地域課題解決にも取り組んでいただいております。

 一方、地域の再生については、ブランド化への取り組みとともに、海の駅整備による第1次産業の底上げと観光振興、また、白神山地をはじめ山、川、海の多彩な資源を活用したグリーンツーリズムの推進、弘前大学との地域連携事業、さらに、首都圏からの修学旅行誘致促進など、様々な地域資源の活用に努力してまいりました。

 新年度においては、これまでの取り組みと実績を踏まえ、「みんなで描こう21世紀のあじがさわ」を合言葉に、

 一、地域特性を活かした活力ある産業の振興

 一、快適な都市基盤づくりの推進

 一、自然との共生と安全で快適な生活環境づくり

 一、笑顔と温もり、あずましいまちづくり

 一、21世紀のあじがさわを創造する心豊かな人づくりと文化振興

 一、スピーディー・公平・わかりやすい行政

の6つの柱に沿って、「財政再建と行政のスリム化」、「住民の参加と協働」、「地域の再生」の3つを引き続き政策の重点に据え、町民の皆様とともに鰺ヶ沢町発展のため、精一杯努力してまいる所存であります。

 

 初めに財政再建と行政のスリム化について申し上げます。

 まず、新年度の当初予算については、前年度比1.6%増の70億4千9百万円となっておりますが、歳入の大幅な減少を解決できず、赤字予算を計上致しました。

 このため、新年度においても引き続き、三役及び職員給与のカットや事務事業の見直し等による経費削減、新年度以降の町財政の健全化と再生のための改革プラン作成に取り組んでまいりますとともに、プライマリーバランスの黒字基調を堅持し、中長期にわたる赤字幅の縮小に努めてまいります。

 さらに、職員の定員適正化や、団塊世代の大量退職に合わせて大幅な機構改革に取り組み、行政のスリム化を図ってまいります。

 次に、住民の参加と協働について申し上げます。

地方自治体は自己決定と自己責任による行政運営が求められており、これまでの行政主導のまちづくりから、行政と住民が連携し、ともに担い手となってまちづくりに取り組む、地方分権時代のさなかにあります。

 このため、各地区の公民館を拠点に、地域性や資源を活かした特色ある地域づくりに取り組んでまいります。

 また、住民による地域計画の策定や、地域の課題は地域で協議し解決していくための組織、システムの構築について検討し、住民自治の実現を目指してまいります。

 次に、地域の再生については、地域の産業や技術、人材、観光資源、自然環境、文化、歴史など地域が有する様々な資源の発掘と有効活用により地域産業の振興を図るため、庁内に地域再生担当を設け、地場産品発掘と地域ブランド化、観光振興と交流の推進、定住の促進等について、項目ごとにプログラム化し重点的に取り組んでまいります。

 その手法として、弘前大学との地域連携を大いに活用してまいります。

 それでは、平成19年度における主要な施策について申し上げます。

 

 はじめに、地域特性を活かした活力ある産業の振興について申し上げます。

 

 農業においては、国による「品目横断的経営安定」、「米政策改革の推進」、「農地・水環境保全」を柱とした経営所得安定対策の施行に伴い、農業行政は大きな転換期を迎えております。

 このため、農業関係団体や指導機関と協力連携を深めながら、効率的かつ円滑な農業生産体制の確立による農業・農村の持続的発展を目指してまいります。

 まず、水田農業対策については、新年度より農業者・農業団体による主体的な需給調整システムに移行することから、担い手育成と確保に努め、より密度の高い生産調整を目指してまいります。

 また、特産品であるスイカ、メロン、アスパラガス、スイートコーン・夏秋トマト等については、引き続き品質向上に努める一方、新規作物の掘り起こしやブランド化に積極的に取り組み、農業生産の拡大を図ってまいります。

 一方、有機栽培推進の一環として、し尿処理により発生する汚泥の堆肥化についても、18年度に引き続き調査研究に取り組んでまいります。

 また、リンゴについては、今後も果樹共済加入の促進と新たなりんご経営安定対策の円滑な推進を図りながら、産地形成に努めてまいります。

 農林業の生産基盤整備については、「鍋川地区ため池」及び中村川の二堰統合に伴う取水施設等の整備を行う「中村地区ため池」整備事業を進めてまいりますとともに、「清水崎地区ふるさと農道」の整備を継続してまいります。

 林業については、枝打ち、間伐による良質材生産と県産材の利用促進などに、努めてまいります。

 漁業について申し上げます。

 漁業を取り巻く環境は、水産資源の低迷や担い手の減少と高齢化、輸入水産物の増大等による魚価の低迷、さらには、漁船用燃油高騰など、依然として厳しい状況にあります。

 このため、海面漁業においては、ヒラメをはじめ、アワビ、クロソイ、ハタハタの放流事業や活〆事業への支援を継続するとともに、漁礁設置の調査や漁業環境の改善を図るなどして、引き続き海面漁業の振興に努力してまいります。

 また、アユの増養殖事業については、ようやく生産体制も安定しつつあり、平成16年度からは県内の各河川へも稚魚を出荷しているところであります。

 新年度においては、新たに県の支援を受けながら、県内各河川向けの出荷拡大を図り、県内唯一のアユ稚魚生産地として、事業化を進めてまいります。

 さらに、水産業の担い手の育成と確保を図るため、小学生を対象とした体験学習等を継続してまいります。

 一方、鰺ヶ沢・深浦地区漁協合併推進協議会から、残念ながら町内の2漁協が離脱致しましたが、2漁協の運営に対し今後も引き続き支援してまいります。

 次に、商工業についてでありますが、いまだ本県の景気は低迷を続けているとともに近隣、郊外への大型店舗の進出により、町内の商工業者は依然として厳しい経営を強いられております。

 このため、町商工会との連携強化を図るとともに、駅前商店街の活性化に向けた各種事業、イベントに対して支援してまいります。

 次に、観光について申し上げます。

 世界自然遺産白神山地をはじめ、山・川・海の豊かな自然を有する鰺ヶ沢町には、年間約百万人の観光客が訪れており、地域経済への波及効果が期待されているところであります。

 ここ数年来、体験型修学旅行や田舎暮らし体験など、ふるさと志向の観光ニーズが高いことから、新年度においても、農作業体験や白神トレッキングなど、自然を活かしたグリーンツーリズムや体験型観光の一層の充実を図る一方、首都圏からの修学旅行誘致、また、団塊世代を対象とした長期滞在型観光を推進してまいります。

 併せて、平成22年度の東北新幹線新青森駅開業をにらみ、町観光協会や宿泊施設などと協力連携を図りながら、地域資源を活かした「食と観光」による滞在型観光を推進してまいりますとともに、県との協力連携を図るため町職員1名を県観光局へ派遣致します。

 また、町特産品の地域ブランド化を図るため、海の駅を活用したモニタリングや試験販売などについても引き続き実施してまいります。

 次に、快適な都市基盤づくりの推進について申し上げます。

 まず、生活関連道路である町道の整備については、「中村・長平線」、「赤石渓流線」などの継続事業に加え、「南浮田中通り線」等の改良事業やその他の町道補修も実施してまいります。

 「山子・黒森線」については、平成18年度の調査を踏まえ、引き続き改良事業の実施に向け、努力してまいります。

 また、鳴戸団地の立て替えについては、新年度は八戸を整備してまいります。

 一方、「津軽自動車道」五所川原・鰺ヶ沢間については鰺ヶ沢町側からの工事着工について、また、「西津軽能代沿岸道路」については、引き続き事業の早期着工、完成について国、県に対し強力に要請してまいります。

 次に路線バスについては、利用者の減少が著しく、極めて厳しい状況にあります。

 しかし、学生や高齢者などの交通手段としては欠かせないものであることから、路線バスの運行と確保を図るため、引き続き支援してまいりますとともに、そのあり方について検討してまいります。

 次に、「七里長浜港」については、南防波堤の延伸等、整備拡充が進められておりますが、平成18年度においては過去最高の貨物取扱量となっており、物流港湾として利用促進が図られてきております。

 今後も国、県が策定した「青森の港湾ビジョン」に基づきながら、県、「七里長浜港建設促進期成同盟会」、「七里長浜港利用促進協議会」等の関係機関、諸団体との連携を図るとともに、新年度においては、木材輸出の可能性について検討してまいります。

 次に、企業誘致の推進については、その一つとして「RI・研究所等廃棄物処理施設」について勉強会を開催し、その概要について調査、検討してまいりましたが、今後も国の動向を踏まえ、検討委員会等を開催し、慎重に判断してまいりたいと考えております。

 また、その他、鰺ヶ沢町への誘致が可能な企業についても調査を進めてまいります。

 

 次に、地域間の情報通信格差是正対策については、白沢、松代地区の携帯電話不感地帯解消を図るため、国の補助事業を活用し移動通信用鉄塔を整備してまいります。

 次に、自然との共生と安全で快適な生活環境づくりについて申し上げます。

 まず、水道事業について申し上げます。

 上水道事業は、清浄にして豊富な水の安定的な供給と、公営企業としての健全な運営に努力しているところでありますが、依然として厳しい運営状況が続いております。

 このため、有収率向上対策や公的資金の借り換えによる公債費負担の平準化対策を講じてまいります。

 また、鰺ヶ沢地区簡易水道については、長平浄化施設の補修や漏水箇所の早期発見など、安定供給に努めてまいります。

 次に、下水道事業については、下水道基本構想に基づき、公共下水道事業、農業集落排水事業、浄化槽整備事業を合理的に組み合わせた整備に努めてまいります。

 公共下水道事業については、79ヘクタール拡大して158ヘクタールとし、七ツ石裏通り、蒲生、坂本二の約11ヘクタールの管渠整備をするほか、平成17年度に整備した汚水処理槽の稼働に向け、電気・機械の設計に着手してまいります。

 次に、一般廃棄物の処理対策については、減量化、再資源化の推進、不法投棄根絶に努めてまいります。

 また、西海岸衛生処理組合が鯵ヶ沢町に建設予定の、新一般廃棄物最終処分場については、環境アセスメントを実施してまいります。

 次に、消防・防災行政についてでありますが、住民が安心して生活することができる、災害に強いまちづくりのため、防火水槽や消火栓の新設など施設設備の整備とともに、救急救命士による特定行為の高度化を図るなど、防災、防火、救助等の機動力強化に努めてまいります。

 また、地域消防活動の重要な役割を担う消防団につきましては、安全装備の充実を図りながら、団員の育成と確保に努めてまいります。

 一方、急傾斜地崩壊等の防災対策につきましては、本町、姥袋、南浮田地区を実施してまいります。

 次に、笑顔と温もり、少子高齢社会に対応する、あずましいまちづくりについて申し上げます。

 まず、高齢者福祉については、高齢化率30%の当町にあって、痴呆や寝たきりにならない状態で生活できる健康寿命を延ばすため、高齢者に対する介護予防に積極的に取り組んでまいります。

 また、障害者福祉については、今後も障害者自立支援法に基づき、自立支援を目的とした共通の福祉サービスを安心して受けられるよう支援してまいります。

 一方、生活習慣病予防対策については、健診を受診しやすい環境づくりと健診後の指導、健康相談、健康教育等の充実に努めてまいります。

 次に、少子対策については、ここ数年の出生率は横ばいの状況が続いておりますが、深刻な状況であることに変わりありません。

 このため、引き続き、「子育て支援センター」や「わんぱく広場」の開設、また、「放課後ルーム事業」、さらに平成18年度より実施している、オムツの助成や妊婦健診無料券などの経済的支援を継続してまいります。

 また、平成18年度をもって廃止となる中村・鳴沢両保育所につきましては、新年度から民間福祉法人が開設することになっております。

 次に、国民健康保険事業について申し上げます。

 国民健康保険については、社会保険からの移行や制度改正による上限年齢の引き上げ等により、給付費の増加傾向が続くものと思われることから、今後も引き続き保険財政基盤の安定に努力してまいります。

 一方、新たな健康保険として平成20年4月より広域連合によって運営される、後期高齢者医療保険制度についても新年度より対応してまいります。

 また、介護保険については、財政的にいまだ厳しい状態にあることから、地域包括支援センターによる介護予防に努めてまいります。

 次に、病院事業について申し上げます。

 町立中央病院は、西北五地域保健医療圏の西部地域の医療を広域的に担う公的病院として、地域住民の健康保持と福祉の向上を図るため、医療スタッフ並びに設備の充実に努めているところであります。

 医療を取り巻く環境は極めて厳しいものがありますが、今後も患者サービスを低下させることなく、「経営健全化計画」に基づき合理化を図りながら引き続き経営の安定に努めてまいります。

 また、自治体病院機能再編成については、マスタープランに基づき推進を図ってまいります。

 次に、21世紀のあじがさわを創造する心豊かな人づくりと文化振興について申し上げます。

 まず、学校教育については、子供たちにとって安全・安心な学校環境づくりを基本に、変貌し続ける社会で「生き抜く力」を身につけさせるとともに、確かな学力と豊かな人間性、健康と体力を育んでいくことが必要となっております。

 このため、学校と地域、家庭が一体となり教育環境の整備を推進してまいりますが、新年度においては、西海小学校の耐震診断及び小学校でのIT機器の更新、いじめ等に対応する教育相談体制の充実などを図ってまいります。

 また、少子化による出生数の減少や木造校舎の老朽化、教育環境低下の懸念を踏まえ、小中学校の統廃合について具体的に検討してまいります。

 さらに、派遣社会教育主事の配置及び育成により社会教育推進体制の充実を図るとともに、家庭支援総合事業として実施される、「子育てサポートセンター開設」に対する支援を継続してまいります。

 次に、文化・芸術活動については、新年度においても日本海拠点館における「音楽の里づくり」事業を推進してまいります。

 最後に、スピーディー・公平・わかりやすい行政について申し上げます。

 地方分権改革推進法の施行により、国と地方の役割が明確化され、地方自治体は自主性と自立性をより高めていくことが求められております。

 このため、事務事業及び施設管理の見直し、定員管理の適正化、組織機構、また、官民の協働など、行財政改革を一層推進してまいります。

 また、行政と住民との情報の共有を図るための「町政懇話会」、「出前講座」を引き続き実施してまいりますとともに、住民参画による行政運営を進めてまいります。

 最後に、市町村合併について申し上げます。

 合併問題については、私はこれまで再三申し上げておりますように、町にとって避けて通れない大きな課題であるという認識に変わりはありません。

 町の将来を左右する極めて重要な課題でありますので、青森県市町村合併推進審議会の協議の推移や近隣市町村の動向を注視してまいりますとともに、今後も機会あるごとに町民の皆様の意向を伺いながら、町議会との協議を重ね慎重に判断してまいりたいと考えております。

 以上、各般にわたる主要な施策の概要について申し上げましたが、鰺ヶ沢町においては、今後、少子高齢化、過疎化が一層進行するとともに、財政状況もさらに厳しさを増し、町にとってはかなりの忍耐を必要とする厳しい時代が続くものと思われます。

 こうしたときだからこそ、我々町民が大同団結し、厳しい時代のなかに活路を見いだし、乗り越えてまいらなければなりません。

 どうか、議員並びに町民の皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、所信の一端といたします。

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平成18年度施政方針

 私は、町長に就任以来、「思いやりのある政治」、「公平な政治」、「住民の声を聞く政治」を基本理念として、町民とともに歩む町政運営を心がけ、「より豊かで住みやすい活力あるまちづくり」に誠心誠意努力してまいりました。

 今後とも、この気持ちを忘れることなく町民本位のまちづくりを推進してまいりますので、議員並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 さて、国内経済が依然として低迷を続けるなか、地域経済の立て直しや、三位一体改革と地方分権、また、少子高齢への対応など、今、地方は多くの困難な課題に直面しておりますが、新年度も「みんなで描こう21世紀のあじがさわ」を合言葉に、

 一 地域特性を活かした活力ある産業の振興

 一 快適な都市基盤づくりの推進

 一 自然との共生と安全で快適な生活環境づくり

 一 笑顔と温もり、あずましいまちづくり

 一 21世紀のあじがさわを創造する心豊かな人づくりと文化振興

 一 スピーディー・公平・わかりやすい行政

の6つの柱に沿って、新年度も、「財政再建と行政のスリム化」、「住民の参加と協働」、「地域の再生」の3つを重点施策として、町民の皆様とともに鰺ヶ沢町発展のため、精一杯努力してまいる所存であります。

 それでは初めに、予算について申し上げます。

 わが町においては、平成15年度より徹底した財政再建に取り組んでいるところでありますが、連年にわたる地方交付税の減額と、償還のピークが過ぎたとは言え、依然として歳出において高い割合を占める公債費が町財政を圧迫しており、財政運営は年ごとに一層厳しくなっております。

 このため、予算編成にあたっては、事務事業の見直しと町単独補助金の削減などを図る一方で、政策的経費についても必要最小限にとどめるなど、歳出面での削減を図ったところであります。

 しかし、特別会計や企業会計等への繰り出し金や県営事業の負担金の増加、また、地方交付税が昨年度比で6千4百万円以上の減額になることが見込まれることから、職員給与についても16年度、17年度に引き続き2.3%カットするとともに、財政調整基金の全額充当、償還元金の繰り延べなどにより、前年度比2.1%減の69億3千8百万円の予算を編成するに至りました。

 新年度途中の緊急的な財政出動、また、19年度以降も厳しい財政運営を迫られることから、事務事業や施設管理の見直し等によるさらなる経費の削減など、引き続き財政再建と行政のスリム化に取り組んでまいります。

 次に、住民の参加と協働によるまちづくりについて申し上げます。

 今日、地方分権の推進により、地方自治体は自己決定と自己責任による行政運営が求められており、これまでの行政主導のまちづくりから、行政と住民が相互に連携し、ともに担い手になってまちづくりに取り組むことを必要としている時代を迎えております。

 特に、人口減少や少子高齢が進むなか、地域における福祉や防災、防犯などの課題は、地域が一体となって取り組むことで解決が図られていくものと思われることから、町では各地区の公民館に職員を配置し、各町内会と協力連携しながらこうした課題に協働で取り組むとともに、地域性や地域資源を活かした特色ある地域づくりについても各地区の公民館を活動拠点に進めているところであります。

 町民の参画も年を経るごとに顕著になっておりますが、新年度におきましても、町内会ごとの防災計画に基づく活動をはじめ、高齢者や子供たちを対象とした地域福祉や防犯、環境などの地域課題について、住民との協働により取り組んでまいります。

 また、全町一体となったまちづくりに取り組んでいくため、新年度におきましては、鳴沢地区の活動拠点となる鳴沢公民館を新築してまいります。

 次に、地域再生について申し上げます。

 長引く不況で低迷する地域経済の活性化を目指し、全国各地では、地域の産業や技術、人材、観光資源、自然環境、文化、歴史など地域が有する様々な資源を見直し、知恵と工夫により有効活用する、いわゆる地域再生のための様々な取り組みが進められております。

 町においては、すでに各地区の公民館を中心に地域資源を活用した様々な取り組みが行われておりますが、新年度におきましても、「地域再生研究補助金」制度により各分野における地域再生の取り組みを一層推進してまいります。

 また、昨年11月6日に調印致しました、弘前大学・鰺ヶ沢町地域連携事業協定は、町の有する様々な資源を活用し、産業、文化、教育、まちづくりなど町政各般にわたり学術的な面から研究や事業展開をしていこうというものであります。

 このため、新年度におきましても、引き続き汚泥の堆肥化やミニ白神のわさび田などの研究事業を進めるとともに、各地区の地域生活調査での様々な提言についても、その実現に向け取り組んでまいります。

 次に、平成18年度における主要な施策について申し上げます。

 はじめに、地域特性を活かした活力ある産業の振興について申し上げます。

 農家経営においては、過疎化、高齢化の進展による担い手の減少、耕作放棄地の増加、国際化の一層の伸展等により厳しい状況にある一方で、消費者ニーズの多様化や食に対する安全・安心志向の高まりなど、多くの課題を抱えております。

 さらに、昨年、新たに策定された「食料・農業・農村基本計画」では、農業経営に関する国の支援が大きく様変わりし、その一つとして平成19年度から導入する「品目横断的経営安定対策」では、これまで全農家を対象とし、品目ごとの価格に着目してきた対策を、担い手に対象をしぼり経営全体に着目した対策に転換することとされ、支援対象を原則として経営規模4ヘクタール以上の認定農業者と、一定の要件を備えた20ヘクタール以上の集落営農に限定されることになっております。

 このため、農業関係団体、指導機関と協力連携しながら、担い手の育成・確保等に万全を期してまいりますとともに、今まで以上に地域の特性を活かした「創意工夫と合意形成に基づく地域農業の振興」に取り組み、総合的かつ効率的な施策を展開してまいります。

 まず、水田農業対策については、本格的な麦・大豆等の作付による生産調整を図る一方、消費者からの評価が高い「白神源流米」のPRや減農薬栽培などにより「売れる米づくり」に取り組むとともに、「産地づくり交付金」、「町とも補償」の効果的な運用を図りながら、計画的な生産に努めてまいります。

 また、県内一の産地として定着しているアスパラガスをはじめ、町の振興作物である、スイカ・メロン・スイートコーン・トマト等については、「白神ブランド」としての確立を図るため、今後も品質向上に努める一方、新規作物の掘り起こしや「冬の農業」へも積極的に取り組み、農業生産の拡大を図ってまいります。

 なかでも、アスパラガスについては、欠株・老朽株が増え、年々生産量が減少してきていることから、昨年に引き続き、品種更新等の種子購入費の助成を行い、計画的な圃場の改植を進め生産量の増と所得向上に努めてまいります。

 一方、有機栽培推進の一環として、し尿処理により発生する汚泥の堆肥化についても、昨年に引き続き調査研究に取り組んでまいります。

 また、リンゴについては、引き続き園地の省力化・生産力向上のため「わい化栽培」の推進を図り園地の整備に努めてまいります。

 次に、農林業の生産基盤整備については、昨年に引き続き白沢地区の棚田保全整備事業を実施し、農地保全と整備を図ってまいります。

 また、農業用用水の確保と災害防止を目的に「建石地区の石神ため池」及び「鍋川地区ため池」の整備を進めてまいりますとともに、老朽化が進み取水に支障を来している中村川の「才門四郎堰頭首工」、「嘉右エ門堰頭首工」の二堰を統廃合する取水施設の整備を継続して実施してまいります。

 林業については、林業生産基盤の一層の充実を図るための林道整備とともに、良質材生産のための枝打ち推進事業を推進してまいります。

 また、将来的には「中村地区ふるさと農道」と市街地を結ぶ「清水崎地区ふるさと農道」の整備に努め、農産物の流通と交通体系の確立に努めてまいります。

 次に、漁業について申し上げます。

 漁業を取り巻く環境は、水産資源の低迷、漁業生産の担い手減少と高齢化、輸入水産物の増大等による魚価の低迷、さらには、昨年来の漁船用燃油高騰など、依然として厳しい状況にあります。

 このため、漁協の経営基盤の一層の強化を目指し、日本海側七漁協で組織している鰺ヶ沢・深浦地区漁協合併推進協議会を中心に、平成19年度の合併実現に向け努力してまいります。

 また、海面漁業においては、ヒラメをはじめ、アワビ、クロソイ、クルマエビ等の放流事業への支援を継続するとともに、漁礁設置の調査や漁業環境の改善を図るなどして、引き続き海面漁業の振興に努力してまいります。

 次に、アユの増養殖事業につきましては、ようやく生産体制も安定しつつあり、平成16年度からは県内の各河川へも稚魚を出荷しているところであります。

 新年度においても町内の河川はもとより県内各河川向けの出荷拡大を図る一方、採算ベース化を目指しながら、県内唯一のアユ生産地として、その事業化に取り組んでまいります。

 さらに、水産業の担い手の育成と確保を図るため、小学生を対象とした体験学習等を継続してまいります。

 次に、商工業についてでありますが、長期化する不況と近隣、郊外への大型店舗の進出により、町内の商工業者は依然として厳しい経営を強いられております。

 このため、町商工会との連携強化を図り、町商工会が地場産品のPRと「鰺ヶ沢ブランド」の創出を目的に実施する、「鰺ヶ沢物産フェア」への助成をしてまいりますとともに、駅前商店街の活性化に向けた各種事業、イベントに対して支援してまいります。

 次に、観光について申し上げます。

 世界自然遺産白神山地をはじめ、山・川・海の豊かな自然を有する鰺ヶ沢町には、年間約百万人の観光客が訪れており、地域経済への波及効果が期待されているところであります。

 ここ数年来の傾向として、様々な自然と体験を組み合わせた農村での体験型修学旅行や田舎暮らし体験など、ふるさと志向の観光ニーズが高くなっております。

 さらに、ここ1、2年は2007年から大量に退職する団塊世代のサラリーマンを対象とした観光誘客や、短期、中期の滞在、さらには移住、定住などのための取り組みが全国各地で行われております。

 このため、新年度においては、農作業体験や白神トレッキングなど山・川・海の自然を活かしたグリーンツーリズムや体験型観光の一層の充実を図る一方、昨年度から進めている首都圏からの修学旅行誘致の一環として、旅行代理店や首都圏の教職員を対象とした意向調査やモニターツアー、また、団塊世代を対象とした長期滞在型観光推進のためのシニアサマーカレッジについて検討してまいります。

 併せて、4年後の東北新幹線青森駅開業をにらみ、町観光協会や宿泊施設などにより組織された鰺ヶ沢町地域資源活用推進協議会と協力連携を図りながら、地域資源を活かした「食と観光」による滞在型観光についても一層推進してまいります。

 また、町特産品の地域ブランド化を図るため、海の駅を活用したモニタリングや試験販売などについても引き続き実施してまいります。

 次に、快適な都市基盤づくりの推進について申し上げます。

 まず、生活関連道路である町道の整備につきましては、町道「中村・長平線」などの継続事業に加え、二丁目高校線ほか四路線の改良事業を実施してまいります。

 また、昭和50年に建築した鳴戸団地の老朽化に伴う新鳴戸団地の整備については、新年度より22年度までの5カ年にわたり進めてまいります。

 さらに、除排雪体制に万全を期すため、ドーザ及び小型ロータリー車を更新してまいります。

 一方、西海岸地域の産業経済の活性化に大きく期待されている、「津軽自動車道」五所川原・鰺ヶ沢間及び「西津軽能代沿岸道路」につきましては、引き続き事業の早期着工、完成を国、県に対し強力に要請してまいります。

 次に路線バスにつきましては、規制緩和による運行の自由化、補助制度の変更、さらには、利用者の減少等により、極めて厳しい状況にあります。

 しかしながら、学生や高齢者などの交通制約者の交通手段としては欠かせないものであることから、路線バスの運行と確保を図るため、引き続き支援してまいりますとともに、そのあり方について検討してまいります。

 次に、津軽地域の産業、経済を担うプロジェクトとして建設が進められている「七里長浜港」については、南防波堤の延伸等、整備拡充が進められており、利用面においても徐々にではありますが、物流港湾として利用促進が図られてきております。

 今後とも引き続き、県、「七里長浜港建設促進期成同盟会」、「七里長浜港利用促進協議会」等の関係機関、諸団体との連携を図り、後背地の利活用を含めたポートセールスを進めてまいりますが、新年度においては、7月ににっぽん丸のクルーズが実施されることになっております。

 一方、平成13年度に着工となった七里長浜港海岸環境整備事業については、引き続き潜堤と突堤が整備されることになっております。

 次に、企業誘致の推進については、その一つとして「RI・研究所等廃棄物処理施設」について勉強会を開催してまいりましたが、今後も検討会の設置をはじめ町民説明会等を開催し、慎重に判断してまいりたいと考えております。

 また、その他鰺ヶ沢町への誘致が可能な企業についても調査を進めてまいります。

 次に、新エネルギー施策については、環境への配慮と経済活動の好循環を目的に、木質バイオマスの活用と事業化に関するビジョンに基づき事業実施に向け取り組んでおり、そのモデル事業としてアユ種苗生産施設にチップボイラーを導入したところでありますが、今後は、他の町有施設への設備導入についても取り組んでまいります。

 次に、自然との共生と安全で快適な生活環境づくりについて申し上げます。

 まず、水道事業について申し上げます。

 水道事業は、清浄にして豊富な水を安定的に供給する使命と公営企業としての健全な運営が求められており、平成17年度には水道料金改定や人件費削減などの対策を講じてきたところであります。

 しかし、給水人口の減少による料金収入の減少は続いており、依然として厳しい運営状況になっておりますが、公的資金の借り換えによる公債費負担の平準化を図るなど健全な運営に努めてまいります。

 また、有収率向上のため、漏水カ所の早期発見に努めるとともに、老朽配水管の布設替え工事の実施による災害に強い水道の確立に努めてまいります。

 次に、下水道事業については、生活環境の改善及び公共水域の水質保全を図るため、下水道基本構想に基づき、公共下水道事業、農業集落排水事業、浄化槽整備事業を合理的に組み合わせた整備に努めてまいります。

 公共下水道事業については、新年度、三ツ沢全域と田中町から七ツ石までの区間の管渠工事を実施するとともに、平成19年度からの下水道整備区域を定める、下水道法に基づく整備計画を策定してまいります。

 また、これまでの供用開始区域の加入促進を図るため、供用開始五年以内の区間については、引き続き水洗トイレ等の改造に要する経費の融資斡旋措置を継続するとともに、その利子についても助成してまいります。

 次に、廃棄物の処理対策につきましては、廃棄物の量も年々増加傾向にありますが、町民の皆様の理解と協力を得ながら、減量化、再資源化の推進に努めてまいります。

 また、山林等への不法投棄があとを絶たない状況にあることから、なお一層の監視体制強化を図り、不法投棄根絶に努めてまいります。

 さらに、西海岸衛生処理組合が深浦町岩崎地区に予定している、新一般廃棄物最終処分場整備事業については、平成19年度を目途に着手した環境影響評価の結果を踏まえながら、建設を目指してまいります。

 次に、消防・防災行政についてでありますが、住民が安心して生活することができる、災害に強いまちづくりのため、常備消防としての鰺ヶ沢地区消防事務組合鰺ヶ沢消防署職員の資質向上を図るとともに、消防・防火・救急・捜索等の機能強化に努めてまいります。

 新年度におきましては、救急救命業務高度化の一環として救急救命士1名を養成し、メディカルコントロール体制の強化を図ってまいります。

 また、地域消防活動の重要な役割を担う消防団につきましては、安全装備の充実を図りながら、団員の育成と確保に努めてまいります。

 一方、急傾斜地崩壊等の防災対策につきましては、中村、本町、姥袋、南浮田地区を実施してまいります。

 次に、笑顔と温もり、少子高齢社会に対応する、あずましいまちづくりについて申し上げます。

 まず、高齢者福祉についてでありますが、高齢化率30%を迎えた当町と致しましては、福祉に対する多様なニーズの高まりから、総合的かつ質の高いサービスの充実を図るため、地域包括支援センターを設置し、介護予防としての自立高齢者支援を重点に掲げ、地域福祉の向上に積極的に取り組んでまいります。

 また、障害者対策については、新年度から身体・知的・精神と障害の種別に分かれている福祉サービスが一本化された「障害者自立支援法」に基づき、つがる西北五広域連合の処理業務としてサービスを提供してまいります。

 一方、生活習慣病予防対策については、自らの健康は自らが守るという意識のもと、各種健診受診者が増加傾向にあることから、今後は健診後の指導の充実に努めてまいります。

 次に、少子対策につきましては、平成16年度策定の「鰺ヶ沢町次世代育成支援行動計画」に基づき、「子育ては地域育て・つながろうみんなの力・どの子もみんな地域の子」を基本理念に、各種事業を推進してきたところであります。

 しかしながら、出生数の落ち込みは激しく、ますます深刻化しているため、安心して子どもを産み、健やかに育てる環境づくりの整備が急務となっております。

 このため、楽しく育児ができる、鰺ヶ沢保育所に併設の「子育て支援センター」や町総合保健福祉センターでの「わんぱく広場」の充実、また、就労する親にかわり子どもを預かる「放課後ルーム事業」、さらには、新年度よりオムツの助成や妊婦健診無料券を増やすなど、経済的支援をしてまいります。

 次に、国民健康保険事業について申し上げます。

 国民健康保険については、被保険者が減少に転じているものの、前期高齢者の増加により給付費は増えており、また、保険税も伸び悩んでおりますが、今後も引き続き保険財政基盤の安定に努力してまいります。

 また、介護保険については、要介護認定者の増加等により介護給付費も年々増加傾向にあることから、事業計画の見直しと保険料率の改正を図り財政基盤安定と制度の健全な運用を図ってまいります。

 次に、病院事業について申し上げます。

 町立中央病院につきましては、西北五地域保健医療圏の西部地域の医療を広域的に担っているところであります。

 引き続き、厳しい医療環境下にありますが、地域住民の健康と命を守る拠点施設として、また、僻地中核病院として患者サービスを低下させることなく、経営の合理化と安定を図ってまいります。

 さらに、西北五地域保健医療圏における自治体病院機能再編成につきましては、本年2月に取りまとめられたマスタープランに基づき推進を図ってまいります。

 次に、21世紀のあじがさわを創造する心豊かな人づくりと文化振興について申し上げます。

 まず、学校教育についてでありますが、これからの変化の激しい社会を生きる子どもたちには、その生きる力として、確かな学力と豊かな人間性、健康と体力を育んでいくことが必要となっております。

 このため、学校はもちろん、家庭や地域との連携を図りながら、学校と地域が一体となった教育環境の整備を推進してまいりますが、新年度におきましては、鰺ヶ沢第一中学校の校舎・体育館の耐震診断を実施致します。

 また、地域教育力再生プランとして実施される「子供の居場所づくり事業」や、家庭教育支援総合事業として実施される、「子育てサポートセンター開設」に対する支援を継続してまいります。

 次に、文化・芸術活動につきましては、新年度においても日本海拠点館における「音楽の里づくり」事業を推進してまいります。

 最後に、スピーディー・公平・わかりやすい行政について申し上げます。

今、地方自治体は、地方分権や財政再建、公務員制度改革への対応等により、スリムな組織機構と効率的な行政運営に迫られております。

 このため、国が策定した「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」に基づき、現在策定中の集中改革プランにより、事務事業や施設管理の見直し、民間委託の推進や定員管理の適正化を図ってまいります。

 また、住民ニーズの多様化に伴い、新たな行政課題への対応が求められていることから、職員研修や他市町村職員との交流等を通じて職員の政策立案能力や法務能力の養成に努めてまいります。

 さらに、行政と住民との情報の共有を図るための「町政懇話会」、「出前講座」を引き続き実施してまいりますとともに、住民参画による行政運営を進めてまいります。

 最後に、市町村合併について申し上げます。

 合併問題につきましては、私はこれまで再三申し上げておりますように、町にとって避けて通れない大きな課題であるという認識に変わりはありません。

 町の将来を左右する極めて重要な課題でありますので、新合併特例法及び県並びに近隣市町村の動向を注視してまいりますとともに、今後も機会あるごとに町民の皆様の意向を伺いながら、町議会との協議を重ね慎重に判断してまいりたいと考えております。

 以上、各般にわたる主要な施策の概要について申し上げましたが、鰺ヶ沢町の財政状況は当面、好転することなくさらに厳しい時代が続くものと思われます。

 こうしたときこそ、我々町民が大同団結し、隘路のなかに活路を見いだしながら、この厳しい時代を乗り越えてまいらなければなりません。

 どうか、議員並びに町民の皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、所信の一端といたします。

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平成17年度施政方針

 私は、町長に就任以来、「思いやりのある政治」、「公平な政治」、「住民の声を聞く政治」を基本理念として、町民とともに歩む町政運営を心がけ、「より豊かで住みやすい活力あるまちづくり」に誠心誠意努力してまいりました。

 今後とも、この気持ちを忘れることなく町民本位のまちづくりを推進してまいりますので、議員並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 さて、国内経済が依然として低迷を続けるなか、地域経済の立て直しや、三位一体改革と地方分権、また、市町村合併や少子高齢化への対応など、今、地方は多くの困難な課題に直面しておりますが、新年度も「みんなで描こう二十一世紀のあじがさわ」を合言葉に、

具体的には

一 地域特性を活かした活力ある産業の振興

一 快適な都市基盤づくりの推進

一 自然との共生と安全で快適な生活環境づくり

一 笑顔と温もり、あずましいまちづくり

一 二十一世紀のあじがさわを創造する心豊かな人づくりと文化振興

一 スピーディー・公平・わかりやすい行政


の六つの柱に沿って、特に、新年度においては、「財政再建と行政のスリム化」、「住民との協働」、「地域の再生」の三つを重点施策として、町民の皆様とともに鰺ヶ沢町発展のため、精一杯努力してまいる所存であります。

 それでは初めに、予算について申し上げます。

 ご承知のように、わが町の財政は極めて厳しい状況にあることから、平成十五年度より徹底した財政再建に取り組んでいるところでありますが、連年にわたる地方交付税の減額と、歳出において高い割合を占める公債費が年ごとに町財政を圧迫しております。

 新年度における地方交付税については、国が総枠で平成十六年度並みを確保したとはいうものの、町の試算では一億円以上の削減が見込まれる状況にあることから、予算編成にあたっては、公共施設の維持管理費の削減や町単独補助金の改革、また、職員給与についても平成十六年度に引き続き二・三%カットするなど、歳出面での削減を図り、前年度比四・五%減の七十億九千万円の予算を編成するに至りました。

 歳入には、財政調整基金を全額充てているため、年度途中の緊急的な財政出動や来年度以降も厳しい財政運営を迫られることを考慮し、特別職の給与につきましても町長十%、助役八%、収入役八%、教育長五%と、それぞれカットする一方、今後も事務事業や施設管理の見直しなど徹底した経費の削減、さらには、組織機構の見直しや職員の定員適正化計画策定などを通して、行政の一層のスリム化に取り組んでまいります。

 また、財政運営計画につきましても、今後、見直しを図りながら、予算の削減に取り組んでまいります。

 次に、市町村合併について申し上げます。

 合併問題につきましては、私はこれまで再三申し上げておりますように、町にとって避けて通れない大きな課題であるという認識に変わりはありません。

 しかしながら、現在の状況では、本年三月三十一日を期限とする合併特例法による合併は不可能な状況となったため、四月以降施行となる新法による合併を目指してまいります。

 町の将来を左右する極めて重要な課題でありますので、今後も機会あるごとに町民の皆様の意向を伺いながら、町議会との協議を重ね慎重に判断してまいりたいと考えております。

 次に、平成十七年度における主要な施策について申し上げます。

 はじめに、地域特性を活かした活力ある産業の振興について申し上げます。

 まず、農業についてでありますが、当町における農林業は町の基幹産業であり、地域経済に与える影響は極めて大きいものがあります。

 今さら申し上げるまでもなく、国内外の農業を取り巻く情勢は極めて厳しいものがありますが、新年度も地域の特性を活かしながら、「創意工夫と合意形成に基づく地域農業の振興」に積極的に取り組んでまいります。

 稲作につきましては、消費者からの評価が高い「白神源流米」のPRをはじめ、「米政策改革大綱」による生産調整を図りながら、減農薬栽培や自然乾燥米などの推進も含めて「売れる米づくり」に取り組んでまいります。

 また、生産調整に伴う「産地づくり交付金」、「町とも補償」の効果的な運用を図り、麦・大豆等の産地化を促進してまいります。

 一方、スイカ、メロン、アスパラガス、スイートコーン、トマト、長芋などの振興作物につきましては、「白神ブランド」として確立していくため、一層の品質向上を図ってまいります。

 さらに、新規作物の掘り起こしや冬の農業による通年型農業の推進を図り、就農機会や所得向上を目指してまいります。

 特に、新年度におきましては、県内一の産地となっているアスパラガスの生産量が年々落ちていることから、欠株、老朽株の補植や、品種更新のための種子購入等に対する助成措置を講じてまいります。

 さらに、有機栽培推進の一環として、し尿処理により発生する汚泥の肥料化についても、その可能性について調査研究に取り組んでまいります。

 また、りんごにつきましては、引き続き園地の省力化、生産性向上のため「わい化栽培」の推進を図り、園地整備に努めてまいります。

 次に、農林業の生産基盤整備につきましては、農業用水の確保と災害防止を目的とした「建石地区の石神ため池」や「鍋川地区のため池」の整備、さらに、老朽化に伴う中村川の「才門四郎堰頭首工」、「嘉右エ門堰頭首工」の二堰を統廃合し、新たな取水施設として整備してまいります。

 また、農道につきましては、「清水崎地区ふるさと農道」の整備に努めてまいります。なお、整備が進んでいる西海岸地区広域農道につきましては、津軽中部広域農道に接続する農林道として、現在、その事業化に向け検討、調査に入っております。

 林業につきましては、林道整備とともに、良質材生産のための枝打ち推進事業を推進してまいります。

 次に、漁業について申し上げます。

 漁業を取り巻く環境は、輸入水産物の増大や魚価の低迷など、依然として厳しい状況にあります。このため、漁協の経営基盤の一層の強化を図っていくため、引き続き、日本海側八漁協の広域的な漁協合併に向け努力してまいりますとともに、町内の内水面四漁協の合併についても、その実現に向け努力してまいります。

 また、海面漁業においては、ヒラメをはじめ、アワビ、クロソイ、クルマエビ等の放流事業への支援を継続するとともに、漁礁設置の調査や鰺ヶ沢漁港の改修等、漁業環境の改善を図るなどして、引き続き海面漁業の振興に努力してまいります。

 次に、アユの増養殖事業につきましては、ようやく生産体制も安定しつつあり、平成十六年度においては県内の各河川へも稚魚を出荷したところであります。

 新年度においても町内の河川はもとより県内各河川向けの出荷拡大を図る一方、採算ベース化を目指しながら、県内唯一のアユ生産地として、その事業化に取り組んでまいります。

 さらに、水産業の担い手の育成と確保を図るため、小学生を対象とした体験学習等を継続してまいります。

 次に、商工業についてでありますが、長期化する不況と近隣、郊外への大型店舗の進出により、町内の商工業者は依然として厳しい経営を強いられております。

 このため、町商工会との連携強化を図り、町商工会が地場産品のPRと「鰺ヶ沢ブランド」の創出を目的に実施する、「鰺ヶ沢物産フェア」への助成をしてまいりますとともに、駅前商店街の活性化に向けた各種事業、イベントに対して支援してまいります。

 次に、観光について申し上げます。

 世界自然遺産白神山地をはじめ、海・山・川の豊かな自然を有する鰺ヶ沢町には、年間百万人の観光客が訪れており、地域経済への様々な波及効果が期待されているところであります。

 このため、町観光協会や宿泊施設など関係機関との協力、連携を深めながら、ミニ白神を活用した冬期の誘客促進による通年型観光、また、旬の食材や体験観光、山間部の棚田など四季折々の風景を活かした、滞在型観光を一層推進してまいります。

 また、白神ツーリズム実行委員会や白神山地ガイド倶楽部、白神自然学校一ツ森校、町内の農家など地元関係機関との連携を強め、グリーンツーリズム事業に積極的に取り組んでまいります。

 さらに、物産開発としては、町の新たな特産品として売り出している、がんばっ茶や、鰺ヶ沢どんこの安定生産と販路拡大を目指すとともに、新たな特産品を開発していくため、海の駅を活用しモニタリングや試験販売などを行う「チャレンジショップ」事業を実施してまいります。

 次に地域再生について申し上げます。

 今、全国各地では、地域の産業や技術、人材、観光資源、自然環境、文化、歴史など地域が有する様々な資源や強みを知恵と工夫により有効活用しながら、地域の再生への様々な取り組みが進められております。

 このため、新年度においては、農協や漁協など町内の関係団体による「(仮称)地域再生連絡協議会」や、庁内関係課による「(仮称)地域再生推進会議」を設置し、その取り組みについて検討してまいりますとともに、第一次産業はもとより、各団体や住民グループなどが地域再生を目的に自主的に行う調査研究に対し、費用の一部を補助する「地域再生研究補助金」を設け、その取り組みを促してまいります。

 また、併せて地域再生に向け、学術的な分野との連携を図るため、弘前大学との間で農業や商工業、福祉、地域づくりなど、様々な分野における地域連携事業に取り組んでまいります。

 次に、快適な都市基盤づくりの推進について申し上げます。

 まず、生活関連道路である町道の整備につきましては、平成十二年度から整備を進めてまいりました「小ノ畑・除木線」が、新年度をもって完了する予定であります。

 また、「中村・長平線」などの継続事業を進める一方、基幹町道の改修や「井戸子町線」の整備等を進めてまいります。

 さらに、西海岸地域の産業経済の活性化に大きく期待されている、「津軽自動車道」五所川原・鰺ヶ沢間及び「西津軽能代沿岸道路」につきましては、引き続き事業の早期着工、完成を国、県に対し強力に要請してまいります。

 次に路線バスにつきましては、規制緩和による運行の自由化、補助制度の変更、さらには、利用者の減少等により、極めて厳しい状況にあります。

 しかしながら、学生や高齢者などの交通制約者の交通手段としては欠かせないものであることから、路線バスの運行と確保を図るため、引き続き支援してまいりますとともに、そのあり方について検討してまいります。

 次に、津軽地域の産業、経済を担うプロジェクトとして建設が進められている「七里長浜港」につきましては、南防波堤の延伸等、整備拡充が進められており、利用面においても徐々にではありますが、物流港湾として利用促進が図られてきております。

 今後とも引き続き、県、「七里長浜港建設促進期成同盟会」、「七里長浜港利用促進協議会」等の関係機関、諸団体との連携を図り、後背地の利活用を含めて会社訪問やポートセールスを進めてまいりますが、新年度においては、同協議会による中国福建省と大連での調査事業が実施されることになっております。

 また、七里長浜港工場立地研究会による、七里長浜港後背地への廃自動車のリサイクル施設を主とした工場立地計画につきましては、今後も県と協力、連携しながら、その構想の実現に向けて支援してまいります。

一方、平成十三年度に着工となった七里長浜港海岸環境整備事業につきましては、引き続き潜堤が整備されることになっております。

 次に、自然との共生と安全で快適な生活環境づくりについて申し上げます。

 まず、水道事業について申し上げます。

 水道事業は、清浄かつ豊富な水を安定的に供給することを目的としておりますが、平成六年度に水道料金を値下げ改定して以降、順調に推移しておりました料金収入が、人口減少による家庭用及び団体用の件数減少により、平成十一年度をピークに減少している状況にあります。

 このため、財政状況の悪化により不良債務を生じることが懸念されることから、やむなく料金改定による増収を図り、なお一層の経営健全化に努めてまいります。

 また、芦萢地区簡易水道にあっては、平成十六年度に引き続き除木地区の配水管布設替えを実施してまいります。

 次に、下水道事業について申し上げます。

 まず、公共下水道事業におきましては、基本計画及び事業認可に基づき整備を推進するとともに、普及率の向上に努めてまいります。

 新年度においては、岩谷地区の管渠及び汚水処理施設の増設を図り、汚水と下水汚泥の適正処理に努めるとともに、下水道処理区域内において早期水洗化を促進するため、水洗トイレ等の改造資金の融資あっせん措置を講じ、その利子分について助成してまいります。

 また、農業集落排水事業につきましては、町内五地区の加入率は徐々に高くなっておりますが、一層の水洗化の普及、啓発を図り、生活排水の適正な処理に努めてまいります。

 さらに、合併処理槽整備への助成も継続してまいります。

 次に、廃棄物の処理対策につきましては、廃棄物の量も年々増加傾向にありますが、町民の皆様の理解と協力を得ながら、減量化、再資源化の推進に努めてまいります。

 また、山林等への不法投棄が跡を絶たない状況にあることから、なお一層の監視体制強化を図り、不法投棄根絶に努めてまいります。

 次に、消防・防災行政についてでありますが、住民が安心して生活することができる、災害に強いまちづくりのため、常備消防としての鰺ヶ沢地区消防事務組合鰺ヶ沢消防署職員の資質向上を図るとともに、消防・防火・救急・捜索等の機能強化に努めてまいります。

 新年度におきましては、救急救命業務高度化の一環として救急救命士一名を養成し、メディカルコントロール体制の強化を図ってまいります。

 また、地域消防活動の重要な役割を担う消防団につきましては、安全装備の充実を図りながら、団員の育成と確保に努めてまいります。

 さらに、急傾斜地崩壊等の防災対策につきましては、中村、本町、姥袋、南浮田地区を実施しまいります。

 次に、笑顔と温もり、あずましいまちづくりについて申し上げます。

 まず、高齢者福祉についてでありますが、高齢時代を迎えた当町と致しましては、福祉に対する多様なニーズがますます増加することから、総合的かつ質の高いサービスの充実を図るとともに、介護予防としての自立高齢者支援等、地域福祉の向上に積極的に取り組んでまいります。

 また、高齢者の雇用の場確保を目的に、平成十五年に設立されたシルバー人材センターにつきましては、引き続き運営に対して支援をしてまいります。

 また、成人病対策につきましては、早期発見、早期治療が何にも増して大切なことであり、町民の皆様には自分の健康は自らが守るといった意識をもっていただき、各種健診を機会あるごとに受けられることを念願するものであります。

 次に、少子化の対応につきましては、平成十六年度に、その指針となる「次世代育成支援行動計画」を策定したところであります。

 今後は、この計画に基づき、育児等に関する悩みや相談体制を充実させ、安心して子供を産み、健やかに育てる環境づくりとして、鰺ヶ沢保育所に併設している「子育て支援センター」の活用を図るとともに、これまで実施してまいりました、「学童保育」にかわり、同じく小学生を対象とした放課後ルーム事業を町内七カ所において実施してまいります。

 次に、国民健康保険事業について申し上げます。

 国民健康保険制度は、国民の生活基盤を保障するものであり、優先的な安定給付が必要となっておりますが、年々給付費が増加するのに対し、経済不況等の影響によると思われる被保険者が増加傾向にある中で、保険税の伸び悩みが国民健康保険会計を圧迫し、給付費支給に支障をきたすことが懸念されております。

 また同様に、介護保険にあっても、平成十二年の施行以降、利用者が増加し、介護サービスが行き渡る反面、介護給付費も年々増加の傾向にあります。

 このため、新年度から国民健康保険税及び国保加入者のうち介護二号保険税の税率を改正して増額を図り、それぞれの制度の健全化を図ってまいります。

 また、今後も両制度の適正かつ効率的な運用を図っていくため、医療、保健、福祉が一体となった包括ケアに一層取り組んでまいります。

 次に、病院事業について申し上げます。

 町立中央病院の運営につきましては、平成十六年度より電子カルテの導入を図り、待ち時間の短縮や受付の際の混雑緩和等、患者の皆さんの利便向上を図ってまいったところであります。

 引き続き、極めて厳しい医療環境下ではありますが、地域住民の健康と命を守る拠点施設として、また、僻地中核病院として経営の合理化と安定を図ってまいります。

 さらに、西北五地域保健医療圏における自治体病院機能再編成につきましては、基本計画に基づき推進を図ってまいります。

 次に、二十一世紀のあじがさわを創造する心豊かな人づくりと文化振興について申し上げます。

 まず、学校教育についてでありますが、これからの変化の激しい社会を生きる子どもたちには、その生きる力として、確かな学力と豊かな人間性、健康と体力を育んでいくことが必要となっております。

 このため、学校はもちろん、家庭や地域との連携を図りながら、学校と地域が一体となった教育環境の整備を推進してまいります。

 また、地域教育力再生プランとして実施される「子供の居場所づくり事業」や、家庭教育支援総合事業として実施される、「子育てサポートセンター開設」に対する支援を継続してまいります。

 次に、文化・芸術活動につきましては、新年度もクラシック音楽による「音楽の里づくり」事業を推進してまいりますとともに、今年八月に予定されている、町の無形文化財、白八幡宮大祭神輿渡御につきましても支援してまいります。

 最後に、スピーディー・公平・わかりやすい行政について申し上げます。

 まず、行政の透明性と情報の共有を図るための「町政懇話会」、「出前講座」を引き続き実施してまいりますとともに、より一層町民の声が届くよう、パブリックコメントの導入検討など、広報広聴制度を強化し、住民参画による行政運営を進めてまいります。

 次に、町有施設の管理につきましては、地方自治法の改正により新たに「指定管理者制度」が導入され、施設管理を民間の手に委ねることが可能になったことから、民間のノウハウを活かした施設の有効利用と経費の削減を図るため、制度の有効活用を図ってまいります。

 また、組織機構の改革につきましては、昨年四月に組織のフラット化と、より効率的な組織運営を図るため、班制を導入したところでありますが、新年度においては、関係課の統廃合についても課題として検討してまいります。

 次に、住民の参加と協働による地域づくりについて申し上げます。

 地域には、多くの分野で様々な課題が山積しておりますが、その解決を図るためには、単に行政側だけでなく、住民の参加と協働による解決を必要としている時代を迎えております。

 このため、新年度においても、鰺ヶ沢町町内会連絡協議会、また、各地区で組織されている町内会連合組織とともに、協働による地域づくりに積極的に取り組んでまいります。

 まず、防犯、防災面の取り組みとして、中村地区町内会連合会が実施する、「かかしの里安全活動隊」の活動を支援してまいります。

 また、町の地域防災計画の見直しと併せて、各地区、各町内会ごとの防災計画の策定に向け、地域と一体となって取り組んでまいります。

 次に、地域の福祉、特に高齢者福祉につきましては、これまで町と町社会福祉協議会が中心となって取り組んでまいりましたが、これに加え、町内会を中心とする日頃からの地域での取り組みが必要となっております。

 このため、「お年寄りと集う会」の開催をはじめ、町内会と町社会福祉協議会、そして町が協力連携しながら、地域福祉について積極的に取り組んでまいります。

 次に、環境問題についてでありますが、各家庭からの生活排水等による河川、海水の汚染が進んでおります。

 このため、有用微生物群(EM菌等)の導入を図り、各町内会の協力を得ながら、各家庭はもちろん、河川、下水路等の環境浄化に取り組んでまいります。

 さらに、こうした地域の防犯・防災、また、福祉、環境への取り組みを支援していくため、地区公民館、関係各課を中心に、町として一層力を入れてまいります。

 以上、各般にわたる主要な施策の概要について申し上げましたが、新年度は昭和三十年三月に一町四か村が合併して以来、五十周年を迎えることから、町民の参画を得ながら記念誌の発行や記念講演などの記念事業を実施し、この節目の年を契機に改めて「自然・人・文化に満ちた わのまち あじがさわ」を目指して、住民主体の特色あるまちづくりを推進してまいりますので、議員並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、所信の一端といたします。

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平成16年度施政方針

 私は、町長に就任以来、「思いやりのある政治」「公平な政治」「住民の声を聞く政治」を基本理念として、町民と共に歩む町政運営を心がけ、「より豊かで住みやすい活力あるまちづくり」に誠心誠意努力して参りました。

 今後とも、この気持ちを忘れることなく町民本位のまちづくりを推進して参りますので、議員並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。

 さて、我が国の景気は依然として低迷を続け、極めて厳しい社会情勢の中で、我が町においても、少子高齢への対応、地方分権、市町村合併など継続して取り組まなければならない課題が山積しており、大変厳しい状況ではありますが、私自らが先頭に立ち、「みんなで描こう二十一世紀のあじがさわ」を合言葉に、町民の皆様と共に、鰺ケ沢町の発展のため精一杯努力して参る所存でありますので、何卒、ご理解とご協力を頂きたいと存じます。

 

 具体的には

一 地域特性を活かした活力ある産業の振興

一 快適な都市基盤づくりの推進

一 自然との共生と安全で快適な生活環境づくり

一 笑顔と温もり、あずましいまちづくり

一 二十一世紀のあじがさわを創造する心豊かな人づくりと文化振興

一 スピーディー・公平・わかりやすい行政

の六つの柱に沿って、それぞれ具体的な施策を展開して参りたいと存じます。

まず、財政面から申し上げますと、ご承知のように、町の財政状況は、連年にわたり厳しい状況に直面しており、平成十五年度の一般会計当初予算においては、所要の歳出予算に見合う財源確保ができず、やむなく三億九千九百万円の赤字予算を計上いたしたところであります。

 このため、昨年四月、庁内に財政再建対策本部を設置し、事務事業の見直しをはじめ、徹底した経費の削減に努める一方、議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力を頂きまして、平成十五年度における赤字予算は解消できる見通しとなりました。

 しかし、一般会計、特別会計、企業会計における総額二百九十九億円にのぼる町債残高に加え、国が進める三位一体改革による補助金廃止や地方交付税の大幅削減などにより、今後も引き続き厳しい財政運営が続くことには変わりはございません。

 特に、平成十六年度における普通交付税の額は、過去に例を見ない二億二千万円もの大幅な減額になる見込みであり、引き続き平成十六年度においても極めて苦しい予算編成を強いられるところとなりました。

 このため、新年度予算編成にあたっては、これまで以上に徹底した歳出抑制を図るとともに、財政再建対策として四項目にわたる削減及び増収対策を講じ、さらに、財政調整基金等を充当した結果、昨年度比八・三%減の七十四億二千五百万円の予算を編成するに至りました。

 尚、平成十六年度における財政再建対策としては、

  一、公共施設の維持管理費及び旅費日当並びに委員報酬の削減

  二、公共施設の休廃止及び公共料金の値上げなど住民サービスの見直し

  三、町単独の補助金、負担金等の見直し

  四、町職員給与等のカット

であり、今後も中・長期的な視野に立って、さらに徹底した経費の節減を図って参る所存であります。

 尚、財政再建対策の中には、町民の皆様に応分のご負担を願う内容も盛り込まれております。

 町政を預かる者として断腸の思いではありますが、直面する厳しい財政事情をご理解、ご賢察頂きまして、何卒ご協力を頂きますようお願い申し上げます。

次に、市町村合併の問題について申し上げます。

 ご承知のように、西海岸三町村での合併が白紙の状態となったことから、改めて町民の皆様からご意見を伺うため、二月十八日から町内五地区において町政懇話会を開催したところであります。

 その結果、意見を述べられた大方の方々からは、広域的な合併を望む意見を頂いております。

 私の考えと致しましては、国が地方分権の一環として進める三位一体改革等の現状、また、それに伴い一層厳しさを増す地方財政の現状、さらに、多額の起債残高を抱える当町の財政事情にあって、政策課題である七里長浜港を活用した産業振興や、白神山地を活用した観光振興を図っていくことを考慮した場合、小規模な合併ではなく、ある程度の人口規模と財政力を有する地域との合併が効果的であり、最も望ましいものと考えております。

 町の将来を左右する極めて重要な課題でありますので、今後も折りあるごとに町民の皆様の意向を伺いながら、町議会との協議を重ね慎重かつ早期に判断して参りたいと考えております。

 それでは、平成十六年度における主要な施策について申し上げます。

 はじめに、地域特性を生かした活力ある産業の振興について申し上げます。

 まず、農業についてでありますが、当町における農林業は、町の基幹産業であり地域経済に与える影響は極めて大きいものがあります。

 昨年は六月下旬からの低温、日照不足が続き、水稲をはじめとする農作物に大きな被害をもたらし、今後の農業経営に及ぼす影響は計り知れないものと思われます。  

 また、海外農産物の輸入増大、景気低迷による農林産物の消費減退などに加え、消費者の安全・安心を求める声が強く、特に、農畜産物については、生産過程を明らかにする、トレサビリティーの確立など、農林業を取り巻く環境は以前にも増して厳しい状況に置かれております。また、産地間競争の波は、国内はもとより海外まで視野に入れた農業経営を図る時代となっており、今まで以上に地域の特性を活かした「創意工夫と合意形成に基づく地域農業の振興」に取り組み、さらに、長期的視野に立ち実効性のある農業、農村の環境整備を図りながら、総合的かつ効率的な施策を展開して参ります。

 稲作につきましては、今年度より農業者、農業団体が自主的・主体的に米の生産調整を行う方式に転換された「米政策改革大綱」のスタートに伴い、「産地づくり交付金」、「町とも補償」の効果的な運用を図って参ります。

 水田農業対策として、本格的な麦・大豆等の生産による生産調整を図り、計画的な米の生産、さらに「売れる米づくり」を図るための減農薬栽培を推進し農家所得の向上に努めて参ります。

 さらに、町の振興作物として定着している、スイカ、メロン、アスパラガス、スイートコーン、トマト、長芋などの品質向上に努め、「白神ブランド」として確立し、さらに冬の農業の推進及び新規作物の掘り起こしなどについても積極的に取り組み、就農機会や農業生産の拡大を図って参ります。

 特に、アスパラガスについては、農協及び関係者の努力によって、県内一の産地として評価も高いことから、年間を通した収穫を推進するため、ビニールハウスを活用し冬期栽培に向けた技術の確立を図り、更なる産地拡大に向けた取り組みを支援し、農業所得の向上に努めて参ります。

 また、今年一月に設けた物産開発準備室を物産開発室と改め、農産物をはじめ町特産品の販売拡大や消費拡大、また、新たな特産品の開発にも取り組んで参ります。

次に、農林業の生産基盤整備につきましては、農業用水の確保と災害防止を目的に整備する「建石地区の石神ため池」、及び、将来的には「中村地区ふるさと農道」と市街地を結ぶ「清水崎地区ふるさと農道」については、昨年度測量が終了したため今年度から工事に着工し、農産物の流通と交通体系の確立に努力して参ります。

 次に、漁業についてでありますが、輸入水産物の増大や消費者所得の低迷による消費減退など厳しい漁業環境に対応していくためには、漁協の経営基盤の強化がより重要であり、広域的な漁協合併に向け努力して参ります。

 また、ヒラメ、ヤリイカ等の放流事業への支援を継続するとともに、昨年より西海岸三町村が共同で取り組んでいる、ハタハタの増殖技術の確立に向けて研究を重ねるほか、漁礁設置による漁場の造成や鰺ヶ沢漁港の改修など漁業環境の改善を図るなど、海面漁業の振興に引き続き努力して参ります。一方、昨年十月以降に大量発生した大型クラゲにより被害を受けた漁業者の経営安定のための資金に対し、利子補給を実施するとともに、その防除対策について、国、県へ働きかけて参ります。

 また、内水面漁業についても、各組合が実施する放流事業を支援するとともに、アユの種苗生産、中間育成、養殖技術の向上と販売拡大を強力に推進して参ります。

 さらに、水産業の担い手育成と確保を図るため、小学生を対象とした体験学習を継続するほか、今年度は西海岸三町村が連携し、県の試験船により北海道江差町までの体験航海と、北前船ゆかりの地との交流を実施して参ります。 

 次に、商工業についてでありますが、長引く不況から消費者所得の減少による購買力の低下に加え、郊外への大型店舗の進出により、駅前商店街等の商工業者は依然として厳しい状況が続いていることから、商工会と連携を密にし、駅前商店街の活性化に向け各種事業、イベントに対して支援して参ります。

 また、観光についてでありますが、観光は幅広く各種産業の振興に大きな効果をもたらすことから、春もみじまつりから冬のミニ白神ブナ林散策まで、海・山・川の豊かな自然を活用した観光地づくりを進めるとともに、観光大使やふるさと特派員を通じて、全国へのPRを図るなど、観光による経済の活性化に努めて参ります。なかでも、ミニ白神やくろくまの滝の活用については、JR東日本との連携を図り、PRに努めるほか、白神自然学校一ッ森校、白神山地ガイド倶楽部や観光協会など、地元関係機関との連携を強め、地域資源を活用した観光振興に努めるとともに、西海岸三町村が連携し、それぞれの特徴を活かしたイベントや食材をPRする、旅行代理店向けのポスター・パンフレットを作成するなど、広域的な観光振興に努力して参ります。

 さらに、グリーンツーリズムの拠点である長平青少年旅行村の管理運営を見直しするとともに、より利用しやすい料金体系への改定を図り、都市との交流活動を一層推進して参ります。

 また、海の駅「わんど」についてでありますが、昨年度においては冷夏冷害や大型クラゲの影響を受けたものの売上は順調に伸びており、地場産業の振興と地域活性化に寄与できたと思っております。今後においても、地域活性化の拠点施設としての役割を強化するとともに、観光案内業務の充実や地産地消を積極的に推進して参ります。

次に、快適な都市基盤づくりの推進について申し上げます。

 道路網の整備は、町民生活の向上や産業振興にとって、極めて重要な課題であります。

 生活関連道路である町道の整備については、平成八年度から整備を進めて参りました「舞戸・南浮田線」は、今年度をもって完了する予定であります。

また、「中村・長平線」、平成十七年度完成を目指す「小ノ畑・除木線」等の継続事業を進めながら、新規事業として「坂本上小路線」、「山子・黒森線」の整備を進めて参ります。

一方、西海岸地域の産業経済の活性化に大きな役割が期待されているところの、「津軽自動車道」五所川原・鰺ヶ沢間及び「西津軽能代沿岸道路」については、引き続き事業の早期着工、完成を国、県に対し強力に要請して参ります。

 次に、路線バスについてでありますが、規制緩和による運行の自由化、補助制度の変更、更に利用者の減少等により、大変厳しい状況にあります。

 しかしながら、学生、高齢者等の交通制約者にとって、通学、通院等の交通手段として欠かせないものであることから、路線バスの運行と確保を図るため引き続き支援して参ります。

 また、津軽地域の産業、経済を担うべく建設が進められている「七里長浜港」については、南防波堤の延伸等、整備拡充が進められており、利用面においても、徐々にではありますが、物流港湾として利用促進が図られてきております。

 今後とも引き続きその利活用を図るため、県はもとより、「七里長浜港利用促進協議会」、「七里長浜港建設促進期成同盟会」等の関係機関、諸団体との連携を図りながら、利用促進と後背地を利活用するための会社訪問等、ポートセールスを進めて参ります。

 また、産学により発足した七里長浜工場立地研究会が、七里長浜港後背地に打ち出した廃車自動車のリサイクル施設を主とした工場立地計画については、県と協力、連携しながら、その構想の実現に向けて支援して参ります。

次に、自然との共生と安全で快適な生活環境づくりについて申し上げます。

 まず、水道事業についてでありますが、清浄にして、豊富な水を安定的に供給することを目的に、最小の経費をもって最大の効果を上げるよう、漏水調査等を実施し、有収率の向上を図り、円滑な水道事業の運営を維持して参ります。

鰺ヶ沢地区簡易水道については、平成十二年度から進めている老朽石綿セメント管の布設替え工事を引き続き、湯舟、川尻地区を中心に実施し、芦萢地区簡易水道についても、町道、県道の改良工事に伴い、既設管が支障となることから、布設替えをし、災害に強い水道を目指して参ります。

次に、下水道事業についてでありますが、健康で快適な生活環境の向上や生活排水の適正な処理により、河川、海の水質保全を図る上でも極めて重要であります。

農業集落排水事業についてでありますが、すでに供用を開始している長平、中村、種里、南浮田、建石の五地区の加入率は、徐々にではありますが、高まってきていることから、積極的な水洗化の普及、啓発に努力して参ります。

 また、公共下水道事業におきましては、基本計画及び事業認可に基づき整備を推進し、今年度は、東阿部野地区の管渠整備を図り、汚水と下水汚泥の適正処理に努めて参ります。

 また、下水道処理区域内において早期水洗化を促進するため、水洗トイレ等の改造資金の融資あっせん措置を講じ、その利子分について助成して参ります。

 次に、廃棄物の処理対策についてでありますが、近年、生活様式の多様化等に伴い、廃棄物の量も年々増加傾向にあり、その処理に苦慮している現状にあります。

 特に、山林等への不法投棄は跡を絶たない現況にあることから、尚一層の監視体制を強化して、不法投棄根絶に努めて参ります。

 また、排出されるごみの分別収集にも、これまで以上に意を配し、町民のご理解とご協力を得ながら、減量化、再資源化への推進に努めて参ります。

 次に、消防・防災行政についてでありますが、住民が安心して生活することが出来る、災害に強いまちづくりには、消防機能の充実は必要不可欠であります。

 従いまして、常備消防としての鰺ヶ沢地区消防事務組合鰺ヶ沢消防署職員の資質向上を図るとともに、消防・防火・救急・捜索等の機能強化に努めて参ります。

 特に、救急救命業務につきましては、メディカル・コントロール体制が整ったことから、除細動救命機器を導入し、今後救急活動現場において、適切な救急救命処置を実施して参ります。

 また、地域消防活動の重要な役割を担う消防団につきましても、安全装備の充実を図りながら、団員の育成と確保に努めて参ります。

 さらに、急傾斜地崩壊等の防災対策については、本町、岩谷地区等を実施して参ります。

 次に、笑顔と温もり、あずましいまちづくりについて申し上げます。

 

 まず、高齢者福祉についてでありますが、高齢時代を迎えた当町といたしましては、福祉に対する多様なニーズが益々増加することから、総合的かつ資質の高いサービスの充実を図り、地域福祉の向上に積極的に取り組んで参ります。また、高齢者の雇用の場を少しでも確保するため、昨年設立したシルバー人材センターの、より一層の充実を図って参ります。

 また、成人病対策につきましては、早期発見、早期治療が何にも増して大切なことであり、町民の皆様には自分の健康は自らが守るといった意識をもって頂き、各種健診を機会あるごとに受けられることを念願するものであります。

 次に、児童福祉につきましては、保育内容の充実を図るほか、鰺ヶ沢保育所に併設している「子育て支援センター」、西海、舞戸、中村、南金沢小学校の低学年を対象として実施している「学童保育」についても、引き続き実施するとともに、更に、建石、鳴沢小学校についても実施して参ります。

また、育児等に関する悩みや相談体制を充実させ、安心して子供を産み、健やかに育てる環境づくりに力を注いでいくため、この四月より保健福祉課内へ、少子対策室を設け職員を配置いたします。

 次に、介護保険制度についてでありますが、要介護認定者は、制度発足から予想を上回る勢いで増加した後、近年は比較的安定して参りました。しかし、町内及び近隣市町村に介護施設が多いことから利用率も高く、介護サービスが行き渡っている反面、負担も増えているところであります。

 よって、制度の円滑な運営のため、電算システムの高度化を図るとともに、各介護施設との連携を取りながら、より質の高いサービスの提供に努めて参ります。

 また、国民健康保険、老人保健制度については、国民の生活基盤を保障するものであり、優先的に安定給付が必要となっておりますが、その給付費も年々増加し続けているところであります。給付費の抑制には、保健事業の充実が最も効果的であることから、保健福祉関係機関と連携を取りながら、適正かつ効率的な事業を展開して参ります。

 次に、病院事業についてでありますが、町立中央病院の運営については、極めて厳しい医療環境下ではありますが、地域住民の健康と命を守る拠点施設として、また、僻地中核病院として経営の合理化と安定を図って参ります。

 また、四月一日から本格稼動となる電子カルテ及び再来受付機の導入等により、患者へのサービス向上に努めて参ります。

 更に、西北五地域保健医療圏における自治体病院機能再編成につきましては、基本計画に基づき

推進を図って参ります。

次に、二十一世紀のあじがさわを創造する心豊かな人づくりと文化振興について申し上げます。

 まず、学校教育についてでありますが、二十一世紀に入り益々国際化に対応できる人材の育成が必要であることから、幼児から中学生を対象とした国際交流員、外国語指導助手等を更に活用し、語学力の向上と国際理解教育の推進を図って参ります。

 また、今年度から文部科学省では、学校の校庭や教室等に安全で安心して活動できる、子どもの居場所づくりのために、指導員やコーディネーターの派遣事業が始まることから、当町においても地域の子ども達の健全育成を図るため、積極的に取り組んで参ります。

 次に、文化・芸術活動についてでありますが、引き続き「音楽の里づくり」事業を推進するとともに、自己意識や伝統を尊重する心を育て、町民及び地域のパートナーシップを基調とした、町民が参加、創造する「文化・芸術のまちづくり」を推進して参ります。

さらに、種里城址については、引き続き発掘調査を実施して参ります。

 

 最後に、スピーディー・公平・わかりやすい行政について申し上げます。

まず、行政改革の推進についてでありますが、近く策定となる新たな行政改革大綱に基づき、諸般の改革を引き続き実施して参りますが、今まで以上に求められる、地方分権社会に対応するための諸改革に取り組んで参ります。

 また、行政改革の一環として、庁内の組織について、より町民にわかりやすく、効率的な組織とするため、機構改革を実施して参ります。

 一方、行政の透明性と情報の共有を図るための「町政懇話会」「出前講座」を引き続き実施するのをはじめ、より一層町民の声が届くよう、広報広聴制度を強化し、住民参画による行政運営を進めて参ります。

 さらには、自治体経営の感覚による行政運営を目指すため、町民の声をもとに事業を計画・実施し、評価・改善を図りながら次の施策に反映させていく事務事業サイクルを確立し、町民の視点に立った行政経営を進めて参ります。

 また、行政全般にわたる各施策のレベルアップのため、弘前大学との地域連携事業を積極的に推進し、今年度においては、具体的に実施可能な連携事業について協議を進めて参ります。

 

 以上、各般にわたる主要な施策の概要について申し上げましたが、今後も、「自然・人・文化に満ちた わのまち あじがさわ」を目標に、地域住民主体の特色ある地域づくりを推進して参りますので、議員並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、所信の一端といたします。

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